VRというと、ヘッドセットを装着して映像を見るもの。
そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。
今回紹介されていた日本電子専門学校の展示では、その一歩先にあるVR体験が紹介されていました。
学生が制作したのは3種類のVRコンテンツ。
足首にデバイスを装着し、その場で足踏みすることでVR空間を歩くもの。
手や身体を使って、崖などをよじ登る体験。
そして、車イスの動きを使ってVR空間を進むコンテンツです。
特に興味深いのは、プログラムだけを作っているわけではないこと。
足踏みタイプ以外では、VR体験に使用するデバイスそのものも学生たちが制作しています。
複数の学科が協力する「学科横断VRプロジェクト」として、プログラム、デバイス、ビジュアルなど、それぞれの専門分野を持ち寄って作品を完成させているそうです。
さらに展示ポスターまで学生自身が制作。
単に「動くものを作る」だけではなく、
どう体験してもらうか どう伝えるか どう展示するか
まで含めて作品になっています。
面白いのは「身体そのものが入力装置になる」こと
個人的に注目したいのはここです。
キーボードやコントローラーを操作するだけではなく、
- 足踏みする
- 手を伸ばす
- 身体を動かす
- 車イスを動かす
といった実際の身体運動が、そのまま仮想空間の操作につながっています。
これはVRの価値を考えるうえで、かなり重要なポイントだと思います。
医療やリハビリにも広がる可能性
ここからは今回の展示内容そのものではなく、応用についての考察です。
身体運動とデジタル空間を結びつける技術は、今後、医療やリハビリテーション領域とも非常に相性が良い可能性があります。
例えば、
「歩く」
「手を伸ばす」
「車イスを操作する」
といった動きを、単純な反復練習ではなく、目的のある体験へ変えられるかもしれません。
重要なのはVRを導入すること自体ではありません。
人が自然に身体を動かしたくなる体験を、どう設計するか。
技術が進化するほど、最後に問われるのはこの部分なのかもしれません。
学生たちがデバイスから作り上げた今回のVR展示には、そんな未来を考えるヒントが詰まっているように感じました。

