
子どもの偏食や少食に悩んだ経験のある家庭は少なくないと思います。
「野菜を食べてくれない」
「魚をほとんど食べない」
「好きなものしか口にしてくれない」
栄養のことを考えるほど、親としては「なんとか食べさせなければ」と考えてしまいます。
しかし最近、その問題に対して少し違った方向からアプローチする商品が登場しています。
無味無臭の栄養パウダー「Ayo」
株式会社ニュートリベースが開発・販売している「Ayo(アヨ)」は、料理や飲み物に混ぜて使用する無味無臭の栄養パウダーです。
食物繊維、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンA・B群・C・D・E、葉酸など15種類の栄養素を配合しています。
特徴は、栄養素を増やすことだけではありません。
重要なのは、
「普段食べているものの味や香りをできるだけ変えずに栄養を補う」
という設計思想です。
子どもにとって、ほんの少し味や香りが変わっただけでも「いつもと違う」と感じて食べなくなってしまうことがあります。
そこで、嫌いな食べ物を無理に食べさせるのではなく、現在食べられている料理や飲み物に栄養を加える。
ここにAyoの面白さがあります。
「調味料」から「調栄料」へ
さらに興味深いのが、ニュートリベースが「調栄料®」という考え方を提示していることです。
調味料が食事の「味」を整えるものなら、
調栄料は食事の「栄養」を整えるもの。
食事そのものを大きく変えるのではなく、いつもの食事にプラスすることで栄養バランスを補っていくという考え方です。
これは単なる商品名以上に、食事に対する考え方の変化として注目したいところです。
「理想の食事」を毎日続ける難しさ
栄養について調べれば、
「野菜を食べましょう」
「魚を食べましょう」
「バランスよく食べましょう」
という正論はいくらでも出てきます。
もちろん、それ自体は間違っていません。
しかし問題は、正しいことと、毎日の生活で実行できることは同じではないということです。
仕事、家事、育児をしながら、毎食完璧な栄養バランスを考えて料理を作る。
さらに、せっかく作った料理を子どもが食べてくれるとは限りません。
食事のたびに、
「これを食べなさい」
「あと一口だけ」
「どうして食べてくれないの?」
となってしまえば、食事そのものが親子双方にとってストレスになる可能性もあります。
だからこそ、
「食事を完璧にする」以外の選択肢を持っておく。
この考え方には意味があると思います。
ただし「混ぜればすべて解決」ではない
一方で、ここは冷静に考える必要があります。
栄養パウダーで特定の栄養素を補えることと、さまざまな食品を食べることは同じではありません。
食事には栄養摂取だけでなく、
食材を知ること、
味や食感を経験すること、
噛むこと、
家族と食卓を囲むこと、
など、さまざまな意味があります。
したがって、
「これを入れておけば偏食は放置していい」
「普通の食事は考えなくてもいい」
という話ではありません。
あくまで日々の食事を支える一つの選択肢として考えるのが適切でしょう。
100点の食事より、続けられる食事
今回のニュースで私が特に面白いと思ったのは、商品そのものよりも、
「不足しているなら、無理なく足せる仕組みを作ればいい」
という発想です。
ニュートリベースは2026年8月、インキュベイトファンドを引受先として総額5,000万円を調達しました。
Ayoは2026年5月時点で累計100万食を超え、アカチャンホンポ全店舗やイオングループ約300店舗などへ販路を拡大しています。
つまり、「食べさせることに苦労している家庭」に対して、従来とは違う選択肢への一定の需要が生まれていると見ることができます。
健康づくりでは、どうしても「理想的な行動」が語られがちです。
しかし実際の生活では、
理想的かどうかだけではなく、続けられるかどうか。
この視点が非常に重要です。
偏食や少食に対しても、
「どうやって理想通り食べさせるか」
だけではなく、
「今食べられているものを活かしながら、どう不足を補うか」
という考え方があってもいい。
「食べさせる」から「足す」へ。
今回のAyoの広がりは、子どもの栄養を考えるうえで、そんな新しい選択肢を示しているのかもしれません。


